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マクロ タクマー 50mm f4 初期型

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あしたはもう月末!「月に一回以上は更新する」というノルマを自分に課しているので、いざ展示へ。

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レンズ収蔵品、第106番のマクロ タクマー 50mm f4の初期型です。以前からプリセット絞りを持つマクロタクマーには、前部の絞り環に数値の表示がない初期型があることは、認識していました。初期型マクロタクマーは、年に数本遭遇しますので、特に珍しいレンズではありませんが、なぜかプリセットのマクロタクマーは、初期・後期型問わずに人気があり、納得できる価格での入手ができず、収蔵が遅れていました。

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ご覧の通り左側の初期型には、2つある絞り環の前部に数値が表示されていなく、白点のみが彫られています。プリセット絞りのマクロタクマーの製造番号は、79万前後と100・200・300万代がありますが、79万前後のシリアルの初期型だけ、この表示方法となっていました。普通、「絞り表示は2環ともあったほうが、使いやすい」という指摘があって改良された、と考えますが、このレンズは1964年発売。1957年発売のタクマー58mm f2以来、Sシリーズのプリセット絞りは、伝統的に2環とも絞り表示アリでしたので、なぜ、このマクロタクマーだけ省略したのか、それなりの意図があったのでしょう。

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旭光学の50mmのマクロレンズは全て、テッサータイプの構成になっています。Sシリーズ前身のアサヒフレックスの標準レンズ、タクマー50mm f3.5もテッサータイプですので、当初は写真愛好家よりも、研究者や教師向けとして開発されたアサヒフレックスは、初めから接写を強く意識していたのかもしれません。

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ダブルヘリコイドの採用により、もっと長く伸びますが、若干ぐらついたり、距離ストッパーの節度感がありません。最短距離でカチッと止まらずに、フニャ感(笑)があり、それは当時、一部のレンズメーカー製の安レンズと同じ感触で、あまり好きなレンズではないのです。

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